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妹「兄さんのことが好きですっ! 私と付き合ってください!」

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 14:36:09.87 ID:6eYpqhJu0
兄「帰宅早々、何を寝惚けたこと言ってんだ? さっさと学校の宿題でもやれよ」

妹「わ、私は真剣なんです! だから兄さんも真剣に聞いてください!」

兄「分かった。お前は真剣にキモイ。実の兄に向かってそんなこと平気で言えるお前は真剣にキモイよ。
  残念で仕方ないね。今まで好きでも嫌いでもなかったけど、今ので嫌いになったわ。だから消えろよ。そして宿題やれ」

 と、こんな言葉を浴びせたというのに、妹は嬉しそうに俺に尋ねた。

妹「じゃあ宿題を終わらせたら、相手してくれますか?」

 どういう思考回路をしていたらこんな答えが導き出されるのか?
 どうやら俺の妹はアホのようだ。

 敬語を使おうがアホなものはアホなのだ。どう体面を取り繕うとアホはアホに変わりはない。
 アホだから俺に対して好きだなんてアホな事が言えるのだろう。

 しかし妹はまだ幼い。だからアホであろうと仕方がないともいえるだろう、
 つまりアホだから兄を好きになってはいけないという社会通念が理解できていないだけなのかもしれないのだ。

 ならば宿題をすべきであろう、少しは頭を使えばアホの薬にでもなるだろう。
 だから俺は頷いた。

妹「じゃ、じゃあすぐに終わらせてきますからっ!」

 妹は言って、自室へと駆けていった。

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 14:36:34.74 ID:sKJna65T0
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3 : 忍法帖【Lv=10,xxxPT】 :2011/05/04(水) 14:36:41.65 ID:ia9fEbCX0
きめえスレたてんな

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 14:36:58.80 ID:iaIli/yJ0
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5 : ◆Emmmmmmmmg :2011/05/04(水) 14:37:26.25 ID:i/CfIuQY0
構わん
続けろ

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 14:38:27.59 ID:wD4mkHn80
㌼㌨㌥㌑㌝㌈㌏㌐ ㌞㌞㌞㌞㌑㌆

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 14:39:36.27 ID:6eYpqhJu0
 30分後。
 妹が戻ってきた。俺の部屋にである。

妹「終わりました!」

 いくらなんでも早すぎる。俺は訝しんで妹を見た。

兄「本当かよ? だったら答え合わせしてやるから、ドリル持ってこい」

妹「ドリルじゃありません! 私はもう中学生ですよ?」

 そうだったか? 妹に興味がないから忘れていた。
 そういえば──今は私服に着替えてしまってはいるが、帰宅直後は学生服を着ていたような気がする。
 しかしそんなことはどうでもいいことである。

兄「とにかくやったもん持って来い」

妹「はい!」

 妹は勇ましく頷いて、部屋から出て行った。

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 14:39:58.85 ID:cRtDcenyO
兄がキョンってことは妹は俺か・・・

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 14:40:37.01 ID:qe+2y4ND0
          ,,-'  _,,-''"      "''- ,,_   ̄"''-,,__  ''--,,__
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10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 14:41:41.31 ID:RqzyZe0N0
いもスレ一つ落ちちゃった…

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 14:43:06.93 ID:6eYpqhJu0
妹「兄さん、持ってきましたよ!」

 相変わらず元気な声だ。
 俺はおしとやかな、大人の女性が好きだ。妹とは正反対である。
 辟易しながら答えた。

兄「分かったから、早く見せろ」

 ノートと教科書を机の上に置かれる。
 宿題の提出範囲を教えてもらい、答え合わせをしてみた。
 意外なことに、数学で一問間違いがあっただけで、ほとんど正解だった。
 どうやらアホではないようである。

兄「こいつはケアレスミスだな。お前、慌ててやったんだろ? 宿題だからって気を抜くな」

妹「はい……」

 妹はしゅんと項垂れた。

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 14:45:35.19 ID:qS97Aef40
その調子で続けたまえ

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 14:45:48.41 ID:CzfJ3Um40
アホアホ言い過ぎwwwwww

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 14:46:22.74 ID:6eYpqhJu0
兄「別に責めてるわけじゃない。意外に勉強できるなと褒めてやりたいくらいだ」

 妹の表情がぱぁ、と華やぐ。

妹「もしかして、好きになってくれました?」

 短絡的である。前言撤回──やはりアホだ。

兄「なるわけねぇだろ。そもそもなんで俺なんて好きになったんだ?」

 妹は嬉しそうに眼を細め、言った。
 俺は非難してやったというのに、だ。

妹「兄さんの、そういう冷たいところが好きなんです」

 意味が分からない。
 俺がそういう顔をしていたのかどうかは分からないが、
 妹はどうやら俺の感情をを敏感に察知したらしく
 嬉々として補足した。

妹「兄さんはツンデレなんですよね? 分かってますよ? 実はそういう態度を取っておいて、
  心の中では私にラブラブなんですよね? ね?」

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 14:48:24.04 ID:qe+2y4ND0
ヤンデレな妹っ…!
大好物っ…!

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 14:51:04.26 ID:6eYpqhJu0
兄「死ねよ」

 これは心からの言葉である。
 いくらなんでもこの妹の思考回路は気色が悪すぎる。
 しかし妹は嬉しそうに、

妹「ほら」

 と言った。
 勉強は出来てもアホというものは存在するらしい。
 一つ勉強になった。これも妹のお陰だ。

 しかし俺は腑に落ちない。
 ツンデレとは、対象に好意を抱く天邪鬼のことである。
 天邪鬼とは、人の心を読み、それに反する悪戯をけしかける鬼のことだ。
 それ転じて、"素直でない者"、"ひねくれ者"を表す語意となったわけだが、
 俺はそのどれにも該当しない。

 そうなると、俺の本音を伝えたところで、俺が天邪鬼でない事は妹に理解してもらえないだろう。
 ならば方法は一つだ。

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 14:54:36.18 ID:6eYpqhJu0
兄「おい? ちょっと聞いてくれ」

妹「なんですか、兄さん?」

兄「俺、お前の事好きだわ。付き合おうぜ?」

 妹はポカンと口をだらしなくあけて、双眸を見開いた。
 信じられないといった顔である。
 当然だろう、本当に天邪鬼──ツンデレならばこんなこと平然とは口にできまい。

 俺は勝ち誇ったように言った。

兄「これで分かっただろ? 俺はツンデレなんてもんじゃねぇんだよ。
  お前のことなんて好きだなんて思っちゃいないんだよ」

妹「やったぁあああああ!!」

 妹が喜び勇んだ。

兄「な!? チョット待て! お前、違うからな? 今のは──」

 そこまで口にして、俺はようやく悟った。

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 14:58:00.28 ID:6eYpqhJu0
 妹はアホなのだ──ということを。
 妹は恐らく『ツンデレ』なんていう言葉に、そこまでの意味を見出してはいなかったのだ。
 俺の言葉を好意的に受け止める為の、フィルターという役目しか果たしていなかったのだろう。
 俺は、妹のアホさを、見誤ったのだ。

 妹は両手を挙げてピョンピョンと飛び跳ねた。

妹「うさぎ! うさぎー!」

 何がウサギなものか、ウサギの耳は肩から生えてはいない。
 ウサギならば、頭の上に手を乗せるべきだ。

 妹は何事かを歌うように口ずさんだ。

妹「ラビット、ラビット、ラビラブ、ラビラブ、ラビラブアイラブ、アイラブユー!」

 そこまで言うと、妹は俺の肩に手を乗せて膝の上に乗っかった。
 思いのほか軽い。

妹「アイ、ラブ、兄さん。ユー、ラブ、リトルシスター?」

兄「ジ、アンサー、イズ、ノー」

妹「何を言っているのか分かりません」

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 15:00:19.19 ID:qe+2y4ND0
ちょっとなにが起きてるのか把握出来ない

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 15:02:36.29 ID:6eYpqhJu0
 それはこちらの台詞だ。そもそもlittle sisterとはなんだのだ?
 妹であればyounger sisterだろう。

 しかし思うだけで言いはしない。
 構えば構うほど俺の立場が悪くなるだろうことは、もう経験として理解できた。
 妹は俺の全ての行為を好意として受け止める。
 ならば無視するしかあるまいと、俺は顔を逸らして目を閉じた。

妹「わ、わ!?」

 妹は何かを焦っている。まさか効果覿面だったのだろうか?
 ちらと、横目で妹を見た。

妹「んー」

 妹の顔が異常に近くにあった。
 そして、俺の頬に何かが触れて、ちゅっという破裂音とともに、妹の顔が離れた。

妹「うわ、うわぁ、しちった! しちゃいました!」

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 15:06:28.66 ID:6eYpqhJu0
 妹は噛む程に焦っている。
 今のは──恐らくキスだろう。

兄「何勝手なことしてんだ? さっさと離れろ。そして自室に戻れ」

妹「わ、兄さんが、ツンデレに戻りました!? で、でも! 嫌です!
  折角兄さんが本心を伝えてくれたんですから、絶対に離れません!
  それに、私達はもう恋人同士なんです! 離れる理由がありません!」

兄「何言ってんだ、恋人だと? お前とそんな間柄になった覚えはない」

妹「だって、兄さん言ったじゃないですか? 『付き合おうぜ』って? そう、付き合おうぜって──えへへ」

 妹は一人ニヤつき始めた。
 もしかしたら病気なのかもしれない。

兄「ありゃ嘘だから」

 その言葉に対し、妹は呆れたように目を細めて言った。

妹「兄さん、もしかして照れているんですか? 自分からほっぺを差し出しておいて、
  まさか本当にキスされるなんて思ってなかった……というわけじゃないですよね?」

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 15:07:46.31 ID:fDTC5k5e0
ちょこちょこラノベというか厨二臭い文体だな






続けろ

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 15:09:40.44 ID:6eYpqhJu0
 話が通じない。
 なんて厄介な相手だ。

兄「……とにかく、俺は今から勉強するからさ、ちょっと俺の膝の上からどいて欲しいわけよ。
  そしてこの部屋から居なくなって欲しいわけ。できれば永遠にな」

妹「嫌です!」

 話にならない。
 ここはどうするべきか──こういう場合、条件を提示して打開してもらうしかない。

兄「じゃあ、お前の言うこと一つ聞いてやるから、それで消えてくれ」

妹「え!?」

 妹は動揺を隠しきれていない。
 そして頬が赤く染まっていく──悪い予感がしてならない。

妹「じゃ、じゃあ……キスして欲しいです」

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 15:10:03.33 ID:CzfJ3Um40
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                   /___\     
                  /  |´・ω・`| \    覚悟はいいか?兄妹・・・・・・ 
              __ /     ̄ ̄ ̄   \ __
            /  |           l      ̄`ヾ
           / ,ィ .  ヽ            ;/      ` ヘ
           { /    ヽ          /   --- 、 〃 ハ
          ィ┤f ii     ヽ、      /    ,. l  ヘ   ト、
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        イf / ‐-f ィ-‐=-   `v'´           }  ̄ `ヽイ 、ト,   _イ´ `´ }
  r‐ラヘfヘ { iイf´    |  ヾ 、    {     〃 /    | i〃ィ `ハ  ヘ {_ }_二´_ }
 { _二`Y¨}Y }  、ヾヽ {         `ト      //  Λ    Λ ,iハ_{_イ__ _  リ
 く _.. ィ'}リ } | ii   /i\        |        / / ト、if  ,イ / {、 - ,.イ!
  ト、 _,イイ 〃ー- /ハ  丶 __ ,.ィ{ヽ、        / Λヘ  /   {  ハ、__,イイ
  ヽ、 ̄/ヾ   r'¨   ヽ,  __,r‐--'ト=- 、`ー--‐ ´ ,.イ  \`  if   >、 _ イ
    ̄ `ー -=イ     __{  Λ__{、__ >-  ─ v´     `ヘ、 ´、、  /
             `>‐ト-‐ム、r、,.!r-vイヘ、_,.ィ、メ-ュ_    _ ` ー-彳
         _r−、∠_,.ィ        rヘ       、  f´ー,/,.イ`ー‐=‐ 、
     ,.ィ´ ̄イ/   /f‘7ァ ,rヘ_/メ、ヾ、rヘ_rヘノ`ー`イ´,イ/     ,ィ へ
 ,.ィ´ ̄ 〃ィ´/ / // {イ‘-‐'′/,イ  `! {     /,ィ/  、    /  〃 \
´    fi     / _...-- ─-ィ´/   { } ヘ/ イ/,イ     ,.ィ¨  ̄ /    /
   /  !   ィ´ ̄ム、 ィ-‐--‐イ、  ハ,リ }    /    く ,.ィ /  ,.-=  ,イ
if             V´,.ィ ─‐ ----イ_、_リ=- ──-- = 、イ        ,ィ/イ
         ̄  ̄,.イ ̄           }イ  ’          へ       イ   {

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 15:12:30.36 ID:6eYpqhJu0
兄「却下。他のだ」

 即答である。
 妹は不満たらたらに言った。

妹「やぁだぁ! キス、キスして欲しいんです! ちゅって、ちゅーって! 兄さんの熱いキスが欲しいーっ!」

 なんて気持ちの悪い妹であろうか。
 兄のキスを欲しがるなんて、最悪だ。
 こいつは本当に兄を好きになるということがどういうことか分かっているのだろうか?

兄「お前さ、キスキス言うけど、お前は自分からキス出来るのか?」

妹「できます! ──って、え? もしかして、私から──しちゃってもいいんですか?」

兄「そういう話じゃねぇよ。例えばお前、母さんの前で俺にキスできるか?」

妹「──え?」

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 15:16:17.25 ID:6eYpqhJu0
 つまりはそういうことである。世間を前にして、兄妹で好き合うことが可能かということだ。
 俺には不可能だ。
 それ以前に妹のことなんて好きになんてなれそうにもない。
 それを突きつけてやれば、妹も分かるだろ、そう思ってのことだ。

妹「……分かりました」

 妹はショボくれて、そしてようやく俺の膝から降りた。

兄「分かってくれたのか」

 あえてもう一度聞く。
 妹は小さく頷いた。
 先程までの元気はどこかに行ってしまったようだ。
 今の方がまだ可愛らしく見えるというものだ。

兄「じゃあ、さっさと部屋から出て行けよ」

妹「うん」

 妹が部屋を出て行ってから、俺は自分の宿題を始めた。

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 15:16:18.28 ID:KgKRolE10
書き溜めがあるのは評価に値する

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 15:18:48.60 ID:6eYpqhJu0
 
 今日の夕飯はハンバーグだった。
 ドミグラスソースの煮込みハンバーグ。母さんの得意料理であり、俺達兄妹の好物でもある。

母「どうしたの? 元気ないわね?」

 母さんが、言葉どおり元気のない妹を気遣う。
 妹は食欲がないようだった。あまり食が進んでいない。

 そこまでショックだったのだろうか? と、俺は思う。
 しかしいずれは分かることだ。遅いか早いかの違いだ。
 ならば間違いが起こる前──とにかく早いに越した事はないだろう。

 妹はナイフとフォークを皿の上に置き、
 緩慢とした動きで椅子の上で、俺に向き直った。

兄「なんだよ?」

 ──まさか?
 嫌な予感がする。

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 15:22:06.18 ID:6eYpqhJu0
妹「はい。兄さん、して──ください」

 妹は眼をそっと閉じて、唇を俺に差し出した。

兄「は? いや、お前何してるんだよ?」

 母さんが不思議そうな顔で俺たちを見ている。
 妹は眼を閉じたまま言った。

妹「兄さんが、こういうのを望んでいるのでしたら、私はそれに従うだけです。
  恥ずかしいですけど──私は構いません」

 つまり妹は俺が、『母さんの前でお前の唇を奪いたい』と言ったと勘違いしたわけだ。
 ──どうすればいい!? どうすれば──!?
 俺は妙案を閃いた。

兄「口を開け」

妹「え?」

兄「つべこべ言うな」

 妹は言われるがまま口を開いた。

30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 15:24:30.46 ID:6eYpqhJu0
 ハンバーグを一口サイズに切り、妹の口にへと運ぶ。
 妹は驚いたように眼を見開き、しかし口に頬張るとそれを咀嚼して飲み込んだ。

兄「美味いか?」

妹「……うん。とっても」

 どういう訳か妹は、頬を染めて俺を見上げた。

母「あらあら、見せ付けてくれるわね」

 母さんは柔和に微笑んだ。
 これで危機は回避でき──

妹「じゃあ、次は私の番ですね」

 ──ていないようだ。

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 15:26:40.80 ID:6eYpqhJu0
妹「兄さんは、目を瞑ってください」

兄「嫌だ」

 そんな恐ろしいことが出来るわけがない。

母「ダメよ。面白そうじゃない。目を閉じなさい」

 母さんはこれから起こることが分かっていないのだ。
 いや、俺も何が起こるか分からないが、良いことが起きないことに間違いはない。

 妹が調子に乗らないことを祈りながら、俺は目を閉じた。

妹「ねぇ、お母さん、どれが良いと思う?」

母「そうね、ブロッコリーね」

妹「じゃあ、そうする」

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 15:28:48.34 ID:6eYpqhJu0
 俺はブロッコリーが嫌いだ。
 俺の皿にだけはブロッコリーを乗せないでと頼んでいるくらいだ。
 それなのに、母さんはわざわざブロッコリーを選んだ。
 性根が悪いのだ。

妹「兄さん、口を開けてください」

 様々な理由で気乗りしないが、俺は仕方なく口を開いた。
 ブロッコリーの花蕾が口の中に入る。
 青臭い臭い。花蕾はもぞもぞとして気味が悪く、俺は思わず舌で押し返した。
 しかし妹はさらに押し付けてくる。更に舌で押し返す──が、諦めたようにブロッコリーが引っ込んだ。

 一瞬の安堵。
 ──しかし。
 唇に、酷くやわらかい物が触れた。
 そしてほぼ同時に、押し出していた舌に、ぬめりと粘質の物体が絡みつく。
 俺は思わず目を見開いて、身を引いた。

33 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2011/05/04(水) 15:29:24.78 ID:qe+2y4ND0
ワッフルワッフル

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 15:29:46.12 ID:43EBOQ/m0
C

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 15:31:02.48 ID:6eYpqhJu0
兄「お前、何して──!?」

 目の前には、妹の顔があった。
 とろんとした表情である。瞳が少しばかし潤んでいる。

母「うわぁ、思いっきりしちゃってたね、今? ちゃんと直ぐに食べないからだよ」

 どうやら母さんは事故だと思っているようだ。
 しかし、妹は違う──間違いなく意図的に行った──故意犯である。
 妹はむしゃむしゃとブロッコリーを食べながら、

妹「美味しい」

 と言った。
 寒気が走る。
 妹と唇を交わしてしまった。
 しかもあろうことか舌までもが触れ合った。
 ぬるりとした感触──唇と舌が覚えている。少し吐き気がした。
 机に向き直り、ハンバーグを貪った。

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/04(水) 15:38:39.04 ID:UrRH6SyNO
君かなりやるじゃないか
支援だよ

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